2011年 02月 03日
友が逝く
コートについた雪は中々消えずコートを白くした。
近くの山に降る雪はレースのカーテンのようで
彼方の風景が墨絵のように霞み
いつもより遠くに見えた。
少し弛んでいた寒気はまた元へ戻り
通勤途中の吐息を白くさせる。
それでも、遠からず
三寒四温の日々になるのだろう。
早く春が来ないかと待ち遠しい心の中。
数日前に高校の同級生が1年間の闘病の末、
薬石効無く亡くなった。
学生時代から飄々とした人物で、
いつまでも誠実な人柄は変わらず、
地域の福祉関係の分野では、信望を集めていた様子。
同級生のひとりが代表で弔辞を涙ながらに読んだ。
弔事の内容で知ったが、
本人自身余命がどれほどかを知っており、
本人の入院費用や葬式費用まで
家族が心配しないよう、整えていたと言う。
立派な末期で、敬服しつつも涙を誘う話であった。
話を聞きながら、
生き方より、死に方が大切だと思ったが、
中々、日頃より不老不死とばかりに生活している身では
そこまでの気持ちにどうしても至らない俗人を知る。
by mikun77mukun
| 2011-02-03 16:41
| 日記